映画「ゲド戦記」 原作者の思い
私が13日に自分の感想を書いたわずか数時間後、映画「ゲド戦記」の原作者が、そのコメントを自らのHPに発表した。
http://www.ursulakleguin.com/GedoSenkiResponse.html
奇しくも彼女は、私が日本で映画「ゲド戦記」を見ていた同じ日に、アメリカで自分の作品の映画版を見ていたのである。そして彼女もまた、数日をおいた後、コメントを発表したわけだ。彼女のコメントを見て、私は、「自分が映画を見ても傷つかなかったこと」に安堵するという、その「自己中心的な態度」に改めて自責の念を感じずにはいられなかった。私が傷つかなくても、もっと深く傷つき、悲しんでいる人がいるのだ。
私が現在考え得る唯一の償いは、彼女のコメントを日本語訳し、そのコメントを知りたがっているものの、英語に精通していないがために、彼女のコメントを知ることができない人たちのために公にすることである。下のページに、その翻訳を載せる。私の英語の訳は必ずしも正確ではないし、文章も上手ではない。それでも、誠心誠意の訳を務めたつもりである。
http://homepage2.nifty.com/yamanekoworld/text/gedo%20senki.html
もし、宮崎駿氏が文化のクリエーターとして、その誠意を貫くならば、再度自らの手で「ゲド戦記」を作り直すか、永久に筆を折るしか、方法はないのではないか。世間は忘れていくかもしれないが、彼の良心は眠ることはあるまい。彼もそれを知っているはずだ。吾朗氏はどうするのか?(私的には、彼のインタビュー記事、書いたものを読んで、かなり興味薄れてきたが。いったい、どういうつもりで映画作りしたんだか。私のような凡人にはわからん。)「スタジオジブリ」もまた、良心の名において、存亡の危機を迎えている、と私は思う。文化の担い手であるならば、少なくとも、そのくらいの覚悟を持って、原作者の思いを受け止めて欲しい、と切に願うものである。
って、これで、ホントに「ベネチア映画祭」に行ってしまうって、マジかしら?
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コメント
はじめまして、「ゲド戦記」に関してTB付けさせていただきました。我が家にもアトピーのひどい子が一人いますし、私は、30年異常、アレルギー性鼻炎を患っています。これからよろしければ寄らせてくださいませ。
ところで、「ゲド戦記」ですが、うーーん本当に悲しい事になりましたね。オフィシャルホームページですが、アクセス数が増えたためにアクセス出来ないだけではないかと思います。深夜や早朝なら簡単にアクセス出来ました。日本からのアクセスが増えているせいだと思います。時間をおいてアクセスしてみて下さいませ。きっと見れると思いますよ。
投稿: 明るい空 | 2006年8月22日 (火) 19時27分
はじめまして、Nekoです。
充実したHPを拝見しました。私も最初は純粋に怒っていたのですが、今はなんだか困惑しています。文化をになうと言うことはどういうことなのか、ジブリには見えていないのでしょうか。少なくとも、監督のコメントや行動から、私は、この映画が愛されて育ったような気がしないのが、寂しく感じます。これからのジブリの対応を見守ろうと思っています。鈴木Pのコメントが少し出ていますが、私は、初期対応からかなり間違っているように思っています。残念なことです。
お子様のアトピー、明るい空様のアレルギーが快癒されることをお祈りしています。
投稿: Neko | 2006年8月25日 (金) 20時08分